桜の季節がすぐそこに

今回は、フェアユングさんのニュースレター第三話です。

第三話 「木の芽時」には「気」が騒ぐ?

 毎年、春になるとピカピカのランドセルを背負った入学生たちの姿が見られます。新生活への希望に満ちた子供たちを見ていると、思い通りにばかりは行かぬ人生も春を機にいったんリセットし、新たな気持ちで挑めるような気がして、良い季節だなあ・・・と思います。

 自然界においても春は誕生、そして成長の季節です。寒い冬の間、じっと耐えてきた樹木の枝に新芽の吹く頃を「木の芽時(このめどき)」と言います。草原や山々に生命力が満ち溢れ、遠足やお花見、山菜摘みなど自然と触れ合うには絶好の行楽シーズンですが、実は心身に不調の出やすい要注意の季節でもあります。

・「春眠、暁を覚えず」と言うことわざのように疲れやすく、すぐに眠くなる。

・ 首や肩が凝り、ひどい場合は頭痛に発展する。

・イライラと怒りっぽくなる。あるいはぼんやりして無気力になる。

・にきびや湿疹などお肌のトラブルに悩まされる。

 一見ばらばらで関連性のなさそうな症状が並んでいますが、これらをつなげるひとつの要因があります。それは「肝」の疲れです。

「木の芽時」には「肝」の働きが強くなり、冬の寒さから身を守るために蓄えていた脂肪を分解するため、大量の酵素や胆汁酸を分泌します。体内の油汚れがひどいと、「肝」がオーバーワークになります。

1日を四季になぞらえると、朝が春にあたりますので、「肝」がくたびれると朝起きが辛くなります。

体内で固まっていた油汚れが溶かされ、一時的に血中の澱みが増すために流れが悪くなり凝りや張り、痛みを感じる場合があります。

汚れの分解に手間取ると「肝」の負担が大きくなり、「肝」の働きのひとつである自律神経の調整に支障をきたし精神面のバランスが乱れることもあります。

「肝」が分解した油汚れを「大腸」で大便として処理しきれないと、にきびや湿疹という形で皮膚から排毒されます。このように、春に起こりがちな体調不良には「肝」の解毒分解が関わっているのです。


―「肝」を鎮めてイライラ解消 ―

「木の芽時」に「肝」の疲労が増し、イライラしがちになることは分かりましたが、どのような対策を講じれば良いでしょうか。

 朝日の「陽気」を取り入れるため、少し早めに就寝し、早起きして身体を動かし、外気を肺に取り込むことが「肝」の休息と刺激になります。特に「目」の酷使は「肝」を痛めますので、深夜まで読書やTV、ゲームなどは禁物です。

 食事における最大のポイントは「油」の摂取を控えることです。身体内の油汚れを分解することに精一杯の「肝」に、仕事を増やさせないことが肝要です。

どんな食物であれ、必ず「肝」を通過しますので食べ過ぎ飲みすぎには要注意です。

 東洋医学の「五行説」では、春の色は「青」であると説きます。「肝」を痛めると額に青筋が立ち、顔全体が青黒くなります。春になると青=緑の葉野菜が旬に入ります。青菜に豊富なビタミンや酵素は生で摂ると「肝」を強力にサポートしてくれます。

 また、「五行説」では「酸味」が「肝」を助けます。脂っこい中華料理に酢がふんだんに使われているのは「酸味」には「油」を分解する働きがあり、「肝」の負担を軽くするからです。酢の物や梅干、ぬか漬けなどを食卓に欠かさぬようにしましょう。

「苦味」は「肝」を刺激して、解毒力を向上させます。ふきのとう、菜の花、つくし、よもぎ、たらの芽、筍・・・春の野草は強肝剤です。おひたしや煮物がおすすめです。「苦味」は「油」と相性が良いので天麩羅にしても美味しいです。その場合は大根おろし、しょうがおろしを添えることで衣の油による「大腸」の汚れを予防できます。


いかがでしたか。

そうですね、大根は、たんぱく質、脂質、それから澱粉まで、分解酵素を持っているそうですので、とりあえず、たんぱく質と油脂には大根と、イメージくっつけておきましょう。生姜、ねぎ、お酢と、和食のかたちは、とても理に適っているように思います。(生姜は生だと冷えてしまうので、火を通して。おろし大根だけ食べると油でできている細胞膜が消化されて、いもたれ胸やけになります~)あと、もう一つ、世界中で自信をもって言える、発酵文化の国なのですから、うまい米とお塩に、良い醤油、良いお味噌、お漬物で、おいしい和食を頂きませんか?


自然食品・健康食品の店 デージー

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