第四話 保存食の知恵が長寿をもたらす

フェアユングさんのニユースレターより、第四話を、お届けします。

保存食の知恵が長寿をもたらす

 昔、筆者の田舎には柿の木がありました。渋柿だったのですが、皮をむいてつるしておくと、甘くて美味しい干し柿になりました。今は好々爺の叔父たちも当時は悪ガキで、正月を待ちきれずひとつ、ふたつとのすみ食いするうちにとうとう食べつくしてしまい、たいそう叱られたそうです。

 東洋医学では、果物は涼性=身体を冷やす作用があると判断します。水分、糖分、そして、カリウムが豊富なので、冬に食べ過ぎるのはよくありません。温州みかんやりんごなど、冬が旬の果物は「生」の食材が殆どない時期に「酵素」をとれるメリットもありますので、1日に握りこぶしの大きさよりたくさん食べないようにすれば大丈夫です。
 
 かきは特に冷やす作用が強い果物ですが、天日にさらされることで水分が飛ばされ、食性が変化し冷やす度合いが穏やかになります。

 冬を代表する野菜の大根は根菜ですが、大根おろしのように生で食べると身体を冷やします。焼き魚等に添える場合は生の方がたんぱく質の腐敗予防効果がありますが、ぶり大根のように一緒に煮れば、魚の臭み消し=解毒を果たしつつ、身体を冷やさなくなります。その大根が細くむかれ、天日で干されて切干し大根になると、身体を温める食性に変わります。

 椎茸は陽の掃除に適した食材です。生で食すとをずかながら身体を冷やしますが、これも干し椎茸になると冷えなくなり、さらに紫外線によってビタミンDが活性し、切干し大根と併せて食べると大根のカルシウム吸収力をアップさせます。

 豆腐は「冷やす」食品の最たるものですが、弘法大師が考案したと言われる高野豆腐=凍み豆腐にすると温性食品に変わります。

 湿度の高い日本では食物が腐りやすいので、昔の人々は様々な方法で保存性を高める工夫をしてきました。そのため「干す」加工が食物の性質を変え、薬性を高めてくれるとは、ありがたいことです。

ー「一物全体食」という考え方ー

 干し柿や干し大根を作るとき、通常は皮をむきます。そうしないと早く乾燥しないので腐ってしまうからです。しかし、皮にも有効な成分はたくさんあるので、勿体無い気もします。
 りんごも本当は丸かじりした方が良いのです。皮の方にペクチンという、有害物質の排泄を促進する成分が豊富だからです。農薬との兼ね合いが、難しいところではありますが・・・

 食物の「部分」ではなく「全体」を食べることで、バランスよく栄養を摂取できるという考え方を「一物全体食」と言います。大きなマグロの切り身を食べるよりも、小魚を頭から骨ごと食べる方が、カルシウムなとのミネラル、肝臓にあるビタミンや酵素を全て摂取でき、身体には良いわけです。

 米は玄米の状態てすと食物繊維、ビタミンB1やE、アミノ酸を豊富に含む「全体食」で、精製し白米になるとそれらか失われた「切り身」になるとも言えます。「粕」という漢字は「米」を「白く」すると書きます。ここに「米糠」(こめぬか)の大切さが語られているような気がします。

 昔の人々も米をついて食べていましてが、今のように真っ白にはできません

でしたので、胚芽も一緒に食べていたはずです。そして、米糠は「糠漬け」として使い、お米と発酵食品の漬物を併せ「全体食」としていたのです。

 ごぼうの皮は「あく」が強く、そのままた食べることは難しいですが、梅干と一緒に数十時間、弱火でとろとろになるまで煮込むと「あく」が中和され、皮ごと美味しく食べることかできます。

 あまり難しいことはできませんが、ときどきはりんこを丸かじりしたり、大根をかわごとおろしてみるのも良いのではないでしょうか。


いかがでしたでしょうか。そう言えば、入荷しますりんごは、減農薬栽培されているとのことで、皮への残留農薬、放射能も、検査済。最近私も皮ごと頂いています。皮ごとだきますと、いつものりんごとは一味違うなぁと思っていたところでした。なんか美味しさがプラスされているような気がしていました。やっぱり。。便秘の時も葛湯に、皮ことすり下ろしたりんごがいいなど。まるごとが良かったんてすね。

 近々、柿茶の仕入れ先から、農薬化学肥料不使用栽培の干し柿そろそろ入荷します。数量限定てす。昨年も大好評頂きました。「昔の干し柿はこんな味だったよねー。」とのご感想も。ではまた。
皮ごとりんご葛湯てす。美味しいデザートレベル。葛湯はいいよー。暖まるしー。

自然食品・健康食品の店 デージー

調味料や食料品のほか、農薬不使用のお野菜・お米、天然酵母パン、アレルギー対応食品なども取り扱っております。

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